1. はじめに
TikTokは、短尺動画を中心としたSNSアプリで、
世界中の若者を中心に爆発的な人気を誇ります。
15秒〜60秒の動画に音楽や効果を加え、
誰でも簡単に投稿・視聴できるのが特徴です。
本記事では、TikTokがどのようにして広まり、どんなトレンドを生み出してきたのかを振り返ります。
2. TikTokの誕生と成長の軌跡（世界編）
2014年、中国・上海で「Musical.ly」というアプリが登場しました。
これはリップシンク（口パク）動画を中心としたサービスで、
アメリカやヨーロッパでも人気を集めました。
2016年、中国のテック企業ByteDanceが「Douyin（抖音）」を開発。
これが後のTikTokです。
2018年にはByteDanceがMusical.lyを買収・統合し、
全世界で「TikTok」として提供が開始されました。
2020年4月には、TikTokのアプリダウンロード数が20億回を突破。
さらに2021年には、ウェブアクセス数でGoogleを抜いて1位になったという報告もありました。
3. 日本での広がりと受け入れられ方
日本では、2018年ごろから若者の間でTikTokが広がり始めました。
特に10代〜20代のユーザーを中心に人気を集め、
「踊ってみた」「日常Vlog」「リップシンク」など多様なジャンルが投稿されています。
2023年からは「TikTokトレンドアワード」も開催され、
ハッシュタグ部門、音楽部門、クリエイター部門などで年間の流行が表彰されています。
さらに2025年には、EC機能「TikTok Shop」の日本導入が発表され、
動画から直接商品を購入できる仕組みも話題です。
4. 音楽で見るTikTokトレンドの進化
TikTokでは音楽が重要な要素です。たとえば、Aimerの「残響散歌」や、
Cinnamons & Evening Cinemaの「Summertime」などはTikTokから火がつき、
チャート上位にランクインしました。
また、「グッバイ宣言」「可愛くてごめん」などの楽曲は、
TikTok内でのダンス動画や替え歌投稿をきっかけに爆発的な再生数を記録しました。
さらに昭和歌謡やCity Popといった過去の楽曲も、若年層に再評価される流れが起きています。
5. ファッション・ライフスタイル動画の人気
ファッションやメイク、スキンケアなどもTikTokで人気のジャンルです。
「今日の通学コーデ」「週末の私服」などのハッシュタグで、
日常的なファッションをシェアする動画が定番化しています。
また、部屋のインテリア紹介や収納術、100均DIYなど、
生活に役立つ情報も多くの共感を集めています。
6. バズ動画とハッシュタグ文化
TikTokでは「#踊ってみた」や「#あるある」などの
ハッシュタグから新たなバズが次々と生まれます。
「#友達がやってるカフェ」や「#一緒に住みたい人」など、日本独自のネタも流行しています。
企業もこの文化を活用し、ハッシュタグキャンペーンを通じて
商品やサービスを宣伝する手法が一般化しています。
7. TikTok発インフルエンサーの登場
TikTokで人気に火がついたインフルエンサーも多く登場しています。
たとえば「景井ひな」などは、
TikTokをきっかけにテレビや広告にも出演するようになりました。
アーティストの「AKASAKI」は、TikTokでの楽曲バズからメジャーデビューを
果たすなど、新たなスター創出の場にもなっています。
8. TikTokの今後と広がる可能性
今後は、TikTok Shopの活用により「動画を見る→その場で買う」
という新しい購買体験が主流になる可能性があります。
また、地方のカフェや雑貨店などが全国的にバズることも増えており、
ローカルビジネスの活性化にも寄与しています。
教育系やビジネス系のコンテンツも注目されています。
9. まとめ
TikTokは短尺動画アプリとして登場し、今や音楽、
ファッション、生活、ビジネスなど多方面に影響を与えるメディアとなりました。
流行を生み出すだけでなく、個人が世界に発信できる新時代の
プラットフォームとして、今後も進化し続けるでしょう。
